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 ◆ JASPIC メルマガ 2024年6月号 ◆
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本メルマガでは、定期的に日本SPIコンソーシアム(JASPIC)主催のイ
ベント情報やJASPIC研究員によるコラム等をまとめてお伝えします。

* SPI(Software Process Improvement):ソフトウェアプロセス改善
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 ◆目次
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 1. これから開催するイベント
 2. コラム:田中 一義(JASPIC理事/日立ソリューションズ)
            「ソフトウェア開発におけるモノづくりの基礎に
                                        取り組むことについて」
 3. SPI Japan 2024 のご案内
 4. 会員募集

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 ◆1. これから開催するイベント
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●JASPIC例会(JASPIC会員限定です)
  日 時:2024年7月12日(金)
  内 容:・SJ2024の案内
         ・合宿報告
         ・カンファレンス報告
         ・生成系AIに関する講演×2本

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 ◆2. コラム:「ソフトウェア開発におけるモノづくりの基礎に
                                        取り組むことについて」
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今年4月にJASPIC理事を就任いたしました、田中と申します。このコ
ラムの場を借りて、簡単に自己紹介をさせていただきます。私は、日
立ソリューションズというITベンダに勤務しており、現在は、ソフト
ウェア開発・保守に必要な技術や社内プロセス整備などの活動を取り
纏めております。私自身ずっと生産技術部門に所属してそのまま現在
に至りますが、中ではほとんど開発・実装技術に特化してきました。
今後のJASPICの活動においては、見識を拡げて取り組んでいきたいと
考えておりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

もう6月も終わりに近づきました。私の勤務先では、今年入社の新人
がもうすぐ導入教育を終えて職場にやってきます。
新人と言えば、私たちのソフトウェア開発に関わる取り組みテーマの
ひとつに、若い人の早い時期に「モノづくり」の基礎的な要素をいか
に会得してもらうか、ということがあります。
それは技術の知識だけではなく、またその目的もただ個人のデビュー
を早めることだけでなく、ゆくゆくは組織全体の「モノづくり力」の
底上げや伝承の素地を作るためにも、しっかり個人に内面化すること
が必要な要素があるのではないかという考えによります。

当たり前の話のようでもありますが、私たちの場合その「モノづくり」
の基礎的な要素とは実際に何なのかと省みると、意外にたくさんの様々
な意見がありました。膨大な知識体系からまず何を押さえるべきかの
議論、プログラムの作り方はもちろん、その開発を進めていく上での
規範や標準、逆に想定から外れたイレギュラー事態への対処のあり方
...など。ベテランたちの経験を踏まえた感覚によれば、基礎と言えど
もスコープは大きく、なかなか絞れるものではないようです。

例えば、開発を進める上での規範や標準に関する要素はたいてい筆頭
に言われることです。その具体的な内容は、私たちの場合社内の標準
プロセスや開発規準とそれらの取扱いなどに関することになります。
それは見るだけでもなかなかのボリュームがあります。また基本とな
る考え方はまさにソフトウェアプロセスの考え方で、公知な研究成果
にも基づき、実務において評価改善されてきたものです。これを本質
的に理解するには相応の経験や見識が必要な部分があり、多くのエン
ジニアにとっては、知識として習得した上で、さらに実際の業務経験
を通じてようやく腹落ちしてきたのものではないかと思います。

このように「モノづくり」の基礎的な要素とはなかなか手強いものと
見ています。その全体像を早期に会得するのは難しいとすると、早い
段階での方策としては、実務で学びと改善を続けることを前提として
割り切り、まずその導入の道筋をつけるのが一案です。様々な基礎的
要素のさらに底にある「考え方」に触れる機会を作ること、例えば
良質なケーススタディや、あるいは予行演習的な体験機会を仕掛ける
ことなどを検討しています。いずれ業務で直面する機会や局面とその
際の手順の一例、さらにその背景にある「考え方」に触れ、少しでも
慣熟しておくことで、実務でのより深い理解へスムーズに進める途を
付けることができるかもしれません。

目下はこうしたテーマで、少しずつ実践していこうとしているところ
です。わたしなりにもこのたびJASPICの活動に加えていただいたこと
を機に、あらためて「考え方」を見直し実践していきたい思いです。

田中 一義(JASPIC理事/日立ソリューションズ)

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 ◆3. SPI Japan 2024 のご案内
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毎年実施しておりますSPIに関する国内有数のイベント、ソフトウェア
プロセス改善カンファレンス(SPI Japan 2024)の開催日と開催場所は
以下の通りです。

  ■日程:2024年10月16日(水)~10月18日(金)
  ■場所:プラサヴェルデ(静岡県沼津市)(オンライン併催も検討中)

皆様からの改善活動の成果や失敗から得た知見などの発表やディス
カッションを予定しております。7月末から参加者の募集を開始いたし
ます。詳しくは以下のWebページでお知らせします。

https://www.jaspic.org/events/sj/spi_japan_2024/

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 ◆4. 会員募集
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JASPICは、現在、16社の法人会員および個人の会員によって構成され
ています。SPIの技術や活動の進め方を学びたい、議論したいという
法人会員、個人会員、分科会会員を募集しています。
詳しくは、次のサイトを参照してください。

  ■入会のご案内
    https://www.jaspic.org/basicDocuments/Brochure.pdf
  ■会員企業と運営体制
    https://www.jaspic.org/organization/members/

入会を希望される方はお気軽にJASPIC事務局にお問い合わせをお願い
いたします。

JASPIC事務局メールアドレス:infoAアットjaspic.org

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 ◆お知らせ
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当メルマガのコラムを執筆していただける方、大募集します!
 ~SPI活動を通じて感じたこと、気づいたことをみなさんと共有
   してみませんか?~

執筆希望の方は下記の執筆要領をご確認の上【タイトル】【本文】
【氏名】を以下の宛先まで送付ください。
※内容については必要に応じて体裁調整などの修正を行う場合が
  ありますことをご了承ください。

 ◆執筆要領
  ・1400文字前後(1行あたり全角31文字×45行程度)を目安
  ・フォーマットは自由(wordやテキスト、メール本文でOK)
  ・著作権上の問題をクリアし、他ブログやサイトなどに掲載
    されていないもの
  ・氏名の掲載がNGまたは抵抗のある方はペンネームでも可能

 ◆宛先
   PR-infoアットjaspic.org

執筆に関するご質問やご意見などについてもお寄せください。
皆様の活発な投稿をお待ちしております!

執筆して頂いた方には、JASPICロゴマーク入りの「測量野帳」をプレ
ゼントいたします。
https://www.kokuyo-st.co.jp/stationery/fieldnote/lineup/

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 ◆編集後記
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メルマガ編集担当のA.Kです。

早いもので2024年も半分が過ぎますね。暑いシーズンがこれからやっ
てきます。
我が家はお掃除機能付きエアコンなのですが、何年か使っていくうち、
運転時のにおいなど少し気になり、思い切ってエアコンの分解クリー
ニングをお願いすることにしました。
今までお掃除機能付きエアコンだから、と全く気にせず使っていた中
の部分も分解掃除するとピカピカになりました。
エアコンの風が爽やかになった気がします。いつもより少し気持ちい
い夏を過ごせそうです。
季節の変わり目で疲れが溜まりやすい季節、気が付いた少しの工夫や
対策をしてみることで快適に乗り切りたいですね。
皆様もお身体や環境にお気をつけて梅雨シーズンをお過ごしください。

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 JASPIC メルマガ 2024年6月号
 発行:日本SPIコンソーシアム https://www.jaspic.org/
 お問い合わせ先:infoAアットjaspic.org
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