━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ JASPIC メルマガ 2015年6月号 ◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本メルマガでは、定期的に日本SPIコンソーシアム(JASPIC)主催のイ ベント情報やJASPIC研究員によるコラム等をまとめてお伝えします。 * SPI(Software Process Improvement):ソフトウェアプロセス改善 ─────────────────────────────── ◆目次 ─────────────────────────────── 1. これから開催するイベント 2. 個人会員制度のご案内 3. イベント実施報告: SPIトワイライトフォーラム 2015年4月 4. コラム: 吉澤 智美(日本電気) 「決め事を続けるということ」 5. SPI Japan 2015 のご案内 ─────────────────────────────── ◆1. これから開催するイベント ─────────────────────────────── 下記イベントの開催案内がJASPIC Web ページに掲載されています。 是非ご一読ください。 ●SPIトワイライトフォーラム 「ソフトウェア開発プロセスデータに関する研究とSEI留学帰国便り」 http://www.jaspic.org/events/twilight/2015-7/ 発表者:白井 保隆(株式会社東芝) 主 催:日本SPIコンソーシアム(JASPIC) 日 時:2015年7月13日(月) 18:30-20:30 場 所:港勤労福祉会館(田町)第一洋室 http://www.city.minato.tokyo.jp/sangyousinkou/sangyo/chushokigyo/fukushi.html ●JASPIC例会(JASPIC研究員限定です) 日 時:2015年7月17日(金) 内 容:1. 合宿報告 2. カンファレンス参加報告 ・CMMI Institute Global Congress Seattle 2015 ・ソフトウェア・シンポジウム 2015 3. SPIに役立つ?!ミニネタ紹介 4. 分科会表彰・分科会成果発表 ・ソフトウェアプロセス改善知識網分科会 5. 各社事例紹介 ・事例紹介内容をもとにしたグループ議論 ─────────────────────────────── ◆2. 個人会員制度のご案内 ─────────────────────────────── JASPICはソフトウェアプロセス改善(SPI)に関する技術や活動の進め方 を学びたい、議論したいという法人を会員として活動してきました。 今回、SPI活動の輪をさらに広げていくためにJASPIC個人会員制度を発 足することにしました。 個人会員は、法人会員と同等の活動が可能で、このJASPICメルマガで も紹介しているJASPIC内部イベントや分科会に参加することができま す。具体的には、年5回開催される例会への参加、年1回開催される全 体合宿への参加、分科会への参加が可能です。分科会は自分の希望に 応じて複数の分科会に入会できます。またSPI Japan等のイベントには 優待料金で参加することができます。 JASPIC個人会員に関するお問い合せは、JASPIC事務局にお願いします。 JASPIC事務局メールアドレス:infoAアットjaspic.org 法人会員についても引き続き募集していますので、自社にソフトウェ ア開発プロセスをお持ちの企業の方は法人会員としての入会もお願い します。 ─────────────────────────────── ◆3. イベント実施報告:SPIトワイライトフォーラム 2015年4月 ─────────────────────────────── 今回のテーマは「もう一度改めてSPI活動を見直してみよう ~SPIって、 クリエイティブなんだよねぇ~」でした。講演者は東芝の艸薙匠さん、 参加者は約20名でした。 最初の1時間は「SPI活動の計画を立案する時に大切なことを思い出す」 ことを目標に、プロセスの基盤となる考え方、SEPG(Softwareware Engineering Process Group)やSQAG(Software Quality Assurance Group)の業務、改善の進め方、歴史に学ぶ、組織の見方(5ゲン主義)な どについての説明がありました。参加者の方々との議論もあり、SPI活 動を振り返るよい機会でした。 休憩後の後半1時間はグループに別れての演習の時間としました。 テーマは「みんながプロセスを使ってくれない・・・。形だけある。」 とし、RCA(Root Cause Analysis:根本原因分析)による対策検討を行 いました。テーマを提示するだけではなく、なぜ「形だけある」とい う状態になってしまったのか、4つのパターンを提示して、その中か ら各グループが選択して議論をし、最後に各グループから検討結果を 発表してもらいました。 短い時間でしたが各グループともかなり盛り上がり、「濃い議論が出 来てとても楽しめました」「有意義でした」というコメントがたくさ んありました。その後は川崎ラゾーナで恒例の懇親会を開きました! 当日の発表スライドは、次のURLから参照できます。 http://www.jaspic.org/events/twilight/2015-4/ SPI活動を推進するうえで、役に立つことが数多く盛り込まれている と思いますので、ぜひ参考にしてください。 ─────────────────────────────── ◆4. コラム:「決め事を続けるということ」 ─────────────────────────────── ちょっと昔の話である。新人研修を終え、初めての配属先で私は1冊の ノートを手渡された。何行かおきに横に線を引いて、5つに分割し、縦 に時間をふって、その日に何をしたか書くように指示された。初めは その日の記録をつけていた。そのうち、予定と実績を書くように変わ った。新人なのでマニュアルチェックとか、会議とか、簡単なことを 15分単位で綴った。主任さんは毎日、細かくコメントをくれた。その うち週末ごとになったが、コメントをもらえるのが楽しくて、毎日書 くのはさほど苦ではなかった。週報、月報を書くときにその記録は大 変役に立った。何をしていたか、拾い出せばよいだけだったから。 ノートは何冊にもなり、主任さんのチェックを受けなくなっても、一 人で続けることができた。 息子が中学に入った時、息子は担任の先生からほぼ同じような形の生 活記録帳を渡された。先生の手作りで緑の表紙のファイルの中に一日 分の線表が7日分引いてあり、毎日の学習記録が書けるようになってい る。先生は毎週、クラス全員の記録に目を通し、何らかのコメントを 書いてくださった。50人近いクラスなので、毎週末には教卓にノート が山積みになる。お忙しいだろうに、毎日のコメントが赤いボールペ ンで記されていた。「コラ!」だけの日が続いたこともあったけれど も。担任が持ち上がりなので、3年間、高校に内部進学してもたまたま 同じ先生だったのでさらに3年間、ノートが溜まり、勉強を続けること の習慣づけができたと思う。ただ、新しく外部から高校に入ってきた 子たちは自分なりのやり方があったのだろう。なかなか根付かなかっ たようだ。 決め事を継続させる秘訣は何だろうか。 「レビューをしないのは居心地が悪い」と言うチームがあった。彼ら は新人の時からレビューを日常的に行っており、コードやドキュメン トを書いたらレビューをするのが当たり前になっていた。セルフチェ ックをする、隣の人にちょっと見てもらう、計画的にグループレビュ ーをする、全てが当たり前に行われていた。彼らはレビューで先輩や 同僚から良いフィードバックを得られることを知っていたのだ。一方、 自己流でプログラムを書いてきたチームにレビューを定着させること は難しかった。半ば強制的に計画し、レビュー方法を工夫することで 何とか継続させたが、定着と呼べるようになるにはかなりの時間がか かった。 何かを続けるには、「最初から」というのはかなり重要なことなのか もしれない。ただ、新人だけしかできないというのではなく、何かの スタートの時を狙えばいい。また、簡単なことから始める事、良いフ ィードバックを得る事、これらも大事な要素に思える。当たり前にな ってしまえばこっちのものである。私は今も日誌のようなものをつけ る習慣は時々途切れながらも何となく続いている。たまに書けない日 があると落ち着かない。良い習慣を与えてくれた主任さんに感謝して いる。みなさんの職場の新人さんはどうだろうか。 吉澤 智美(日本電気) ************************************************************** 本欄のコラムを執筆していただける方、大募集します! ~SPI活動を通じて感じたこと、気づいたことをみなさんと共有 してみませんか?~ 執筆希望の方は下記の執筆要領をご確認の上【タイトル】【本文】 【氏名】を以下の宛先まで送付ください。 ※内容については必要に応じて体裁調整などの修正を行う場合が ありますことをご了承ください。 ◆執筆要領 ・1400文字前後(1行あたり全角31文字×45行程度)を目安 ・フォーマットは自由(wordやテキスト、メール本文でOK) ・著作権上の問題をクリアし、他ブログやサイトなどに掲載 されていないもの ・氏名の掲載がNGまたは抵抗のある方はペンネームでも可能 ◆宛先 PR-infoアットjaspic.org 執筆に関するご質問やご意見などについてもお寄せください。 皆様の活発な投稿をお待ちしております! ************************************************************** ─────────────────────────────── ◆5. SPI Japan 2015 のご案内 ─────────────────────────────── 毎年実施しておりますSPIに関する国内有数のイベント、ソフトウェア プロセス改善カンファレンス(SPI Japan 2015)の開催日と開催場所が 決まりました。 ■日程:2015年10月21日(水)~23日(金) ■場所:姫路商工会議所(兵庫県姫路市) https://www.himeji-cci.or.jp/kaikannoannai/access 皆様からの改善活動の成果や失敗から得た知見などの発表やディス カッションを予定しております。7月末から参加者の募集を開始いたし ます。詳しくは以下のWebページでお知らせします。 http://www.jaspic.org/events/sj/spi_japan_2015/ ─────────────────────────────── ◆編集後記 ─────────────────────────────── メルマガ編集担当のA.Kです。 最近のマイブームはハイキングです。週末に近場のハイキングコース に出掛けて汗を流すのがとても爽快です。それなりにアップダウンの ある道程で、初めてのハイキングでは足がガクガクになってしまいま した。日頃の運動不足を痛感したので、その後は駅や会社などなるべ く階段を使うよう意識しています。その積み重ねのおかげが、最近の ハイキングでは足へのダメージはかなり軽減されています。 と、ここまではとても健康的な話に聞こえますが、下山後にはたっぷ りと水分補給(笑)してしまうので、結局プラスマイナスゼロかなぁと いったところです。 そろそろ山登りにもチャレンジしたいと思っています。山ガール、山 ボーイの皆さま、初心者にお勧めなコースなどありましたらぜひ教え てください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ JASPIC メルマガ 2015年6月号 発行:日本SPIコンソーシアム http://www.jaspic.org/ お問い合わせ先:infoAアットjaspic.org ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━